ボリウッドとは、ムンバイの英語名であるボンベイ(BOMBAY)とアメリカ映画を代表する映画産業の拠点であるハリウッド (HOLLYWOOD)を組み合わせた造語です。
1913年に公開されたサイレントムービーを皮切りに、現在インドでは年間800本以上もの長編映画が製作され、その数は世界の 映画産業をリードするアメリカの約2倍にも匹敵します。
ボリウッドをはじめインド映画の醍醐味は豪華絢爛な歌と踊りといっても過言ではありません。
映画では、インドの伝統舞踊、民族舞踊やヒップホップなど多様な踊りがミックスされており、大人数で
踊る姿は観客を圧倒します。またサウンドトラックの質も高く、映画同様に高い人気があります。そして、
これらの歌、踊りに加えて、ロマンス、コメディ、アドベンチャー、スリルなどがすべて織り交ぜられ、
3〜4時間のにぎやかな作品となっているのが特徴です。ストーリーはメロドラマ調の展開が多く、薄幸の恋
人同士、汚職政治家、生まれた時に離れ離れになった双子、悪党、幸運あるいは不運の劇的なエピソードが
多く登場し、観客を興奮の渦に巻き込みます。
アカデミー賞を受賞した映画監督サタジット・レイからエリザベス」で世界的に有名になりアカデミー賞に 7部門でノミネートされたシェーカル・カブール、BBCのスパースター・オブ・ザ・ミレニアム」に選ばれたアミ ターブ・バッチャンなど、数多くのボリウッド・スターが世界で活躍しています。
近年「ラガーン」が第74回アカデミー賞外国語映画賞にノミネートされ、「デブダ」がカンヌ映画祭で上映されたの をはじめ多数のイベント映画が、ロカルノ映画祭、モスクワ国際映画界などで上映されています。まあミラ・ナイール 監督の「モンスターウエディング」(2010年）のように、アメリカで上映された外国映画として興行収益の面でこれまで のベストテンに入る映画もあります。
